創業者楠原政之助の歴史

誕生

田中多蔵、ツネの三男として　生まれる。

４歳

母の実家である楠原家の養子となる。

10歳

実家を出て、父方祖父が経営する履物店（広島市南区京橋町）で店員として働く。

11歳

広島市初のマッチ工場で工員として働く。
自立して食料品や雑貨の行商を始める。

13歳

商売の勉強の為、大阪心斎橋の武田安三郎雑貨店で住込み店員として働く。

19歳

一端広島に戻るが、漬物を習うために再び大阪天満橋の中村漬物店で住込みで働き、漬物の仕込みを研究する。さらに、佃煮の製法や缶詰製造の技術を習得するため難波の缶詰工場へ通う。そして長崎へ行きフランス人から漬物の壜詰め、缶詰めの製造方法を教わる。

20歳

10年ぶりに広島の親の家（中区榎町）に帰る。
佃煮、漬物の壜缶詰製品の製造販売業を創業。

21歳

熊本で漬物の壜詰製造を習う。親の家で漬物佃煮の壜詰めを製造し、行商。販路は主に九州・中国・四国・呉。（広島における佃煮・漬物の壜缶詰食料品販売の始まりとされる。）
河原町に家を持ち行商の拠点として、「楠原政之助商店」の看板を掲げる。

23歳

行商主体で相当な利益を得る。河原町で事業所を開設する為広島市役所に営業願いを提出し、納税を始める。

25歳

壜詰工場の第一号工場を広島市内（新市）に建設。

26歳

実家を拡張して第二工場を建設。（榎町）
同敷地内に広島初の漬物店を開店。

27歳

第三工場を建設。（佃煮の壜詰工場）
日露戦争　勃発。

29歳

佃煮が軍需品の保存携行食として脚光を浴び、生産を大きく伸ばす。

31歳

日露戦争後の不況に耐え、最高利益を達成。

32歳

長男　森太郎（二代目）　誕生。

38歳

榎町の第二工場を閉鎖。白島町（約１千平方メートル）の土地を購入し、新第二工場を建設。

40歳

漬物製造の主力工場とすべく、現在の広瀬町に土地を購入して大規模な第四工場を建設。

50歳

蒸気釜装置の特許を取得。

55歳

「楠原政之助商店」を合名会社として、代表社員に長男森太郎就任。
本社を榎町に置き、四工場、三店舗を設け、漬物・味噌・佃煮壜缶詰の製造販売の新体制を発足。満州、朝鮮、ハワイ、北米など販路拡大。

58歳

貴族院多額納税議員選挙の資格獲得。
広島市より実業功労者として表彰され銀杯を授与される。
広島市安佐南区祇園の安神社に大鳥居を寄贈する。

63歳

森太郎に長男信作（三代目）誕生。

66歳

森太郎に次男 敏正(元会長)誕生。

68歳

8月6日　原子力爆弾の投下により工場、店舗すべて倒壊、焼失する。
広島市の西部の井口に疎開していて一命を取り留める。

70歳

西観音町の自宅にて死去。